社会人初のフルマラソンチャレンジ
走り始めた当初からサブスリーをするんだ! とランニングを始める人は中々居ないでしょう。私もそうでした。仕事のストレス、運動不足により当時25歳にして、体重が学生時代よりも10キロ近く増えてしまい、これはまずいと思って走り出しました。
走れば走るほどペース、タイムが上がっていき自分の成長を感じられるのが楽しくなりました。そうなってくるとレースに出場したくなり翌年3月の板橋Cityマラソンにエントリー。そこでサブスリーを超えサブ55を達成することが出来ました。
今回は社会人初のサブスリーをした当時の記録を見直してみると様々な気付きがあったので紹介していこうと思いまます。
今回紹介する2019年板橋cityマラソンの記録がこちらです。
この記事を書くランニング生活員のプロフィール
高校時代は陸上部に所属し5000mの自己ベストは16分45秒。
20歳のとき専門学生時代の思い出作りで参加して古河はなももマラソンで2時間58分54秒初サブスリー。そこで二度目の引退。
25歳8月からまた走り始めて、5kmを25分で走るのが限界な状態から翌年3月板橋cityマラソンで2時間54分42秒で完走。
この記事はサブスリー、サブ55の達成トレーニングの一例を紹介して、他のランナーの役に少しでも立てれば幸いです。
それでは練習内容を見ていきましょう。
フルマラソン3ヶ月前からのトレーニング
※赤がレース、青がポイント練習、緑が距離走
「上がり」はラスト1キロのペース
練習メニューの表の作成はブログ『ラン研!』様を参考にさせていただきました。
12/21〜12/29までは脚が痛くなった為、ランオフ。
練習内容の考察です。
※記録にポイント練習との区別がなかったので、当時の走力を考えて大体Aveキロ4分以下のペースをポイント練習の定義にしました。
ジョグについて
なんといっても今回の考察の肝となるのはジョグです。
普段のジョグの殆どがAve4分5秒〜4分25秒の間に収まっていました。これは2時間35分を目指して走っている現在よりも1分前後も速く、ジョグで速くなってやろうという意思が見てとれますし、実際にその効果は高かったです。
12月時点では8月から練習を再開して4ヶ月ほど。
まだ走歴の短いこの頃の私ならば4分10秒前後で走れていればスピード持久力、スタミナの育成、心肺機能の強化等、ランナーとして必要な能力をバランス良く鍛えるのに十分な負荷だったと思います。また月に10日前後は完全休養をしていた為、ジョグの負荷が高くても身体が適応し走力が向上していました。
つなぎのジョグで疲労を回復していくほどの下地はないように思いますので完全休養が多いのは正解でした。
ジョグのペースがマラソンレースペースの±10秒前後で走っていることが多く、レースペース前後での身体の動かし方、走技術の向上になりました。
そしてジョグのラストはレースペース以上にしっかり上げて終わっていたことも多く、ポイント練習自体はそれほど多くなかったですが、しっかりと負荷を掛け心肺機能の向上に役立っていました。
流し・ウィンドスプリント
ジョグの後に200mの3〜5本などをしっかりジョグの後に入れてました。
200mはキロ3分〜2分40秒ペースが多かったです。このときの走力で考えると 通常の流しよりも強度が高いように感じます。このスピードは当時の1500mを走る以上のスピードになる筈です。
速いジョグの後にしっかり200m5本を入れれば、かなり良い練習になります。スピード練習自体が少ない為、この流しを入れてなければサブスリーを出来なかったのでは? と思うほど重要です。これを行ったことによりサブスリーに対しての自分のアドバンテージであるスピード強化に繋がっています。
距離走・ロング走
この頃の自分の感覚で言えば20キロ以上が距離走になります。
20km2回 27km1回 30km1回 35km1回 40km1回。
距離走の回数は6回。30km以上は3回。
その内4回を2月に行っているので急ピッチで仕上げた印象。あと1〜2回くらいは4分45秒〜4分30秒くらいの30km走以上の距離走したいところですが、当時の月間走行距離で考えると故障のリスクも高いように感じます。
人生初の練習40km走を行ったときは30kmを過ぎてからお腹が空いて身体が動かなくなってきたのでコンビニで補給しました。信号待ちもありトレーニングの質は良くないですがAve4分50秒ペースで40km走を行えたのは結果に大きく関わっていると思います。
40km走は精神的にもキツイですが、このときは自宅から日光まで走っていき温泉に入って電車で帰ってくるというマラニック気分で行えて、新鮮な気持ちで走れたので楽しかったです。
THE田舎な為コンビニが見つからずエネルギーが切れかけた状態で走ったことはいい経験になりました。40kmは30kmでは分からないフルマラソンの時間や距離に対する感覚を身体が知れる機会の為、ペースは遅くても良いのでレース前にできれば1回は行えるといいでしょう。
そしてレース約3週間前に仕上げとして35km走を4分8秒でこなしてることに驚きです。これは板橋Cityマラソンのちょうどレースペースになる為、よくひとりでこの距離、強度をこなせたなと。
確かにこれが出来ればサブスリーの達成は確信でき、サブ55も行けると思える練習です。この練習を走りきれたことにより自信を持ってレースに臨むことが出来ました。
レースについて
レースは3月17日の板橋シティマラソン。
3週間前の35km走もこなせてることから、サブスリーは行ける。サブ55もできるかな、と思っていました。
当日の天候は晴れ、風はややあり。コースは河川敷の直線を21km行って帰ってくるという単調な往復コース。
規模の大きな大会なので、号砲が鳴ってからスタート地点を過ぎるまでに55秒。そして渋滞により最初の1kmは5分10秒でしたが、2kmのラップが4分15秒になり、3km以降は4分10秒前後に乗せることができました。
最初は向かい風がややあり、人も多かったので誰かの後ろについて落ちてきたらまた他の人の後ろにつくという戦法で行きました。
余裕があれば追い風になった後半にあげていこうと、冷静にレースを進めていました。これが出来たのは最大目標のサブ55と最低限の目標としてサブスリーを設定していたことで、サブ55ペースで行けなくても慌てずに走ることができました。
フルマラソンは特に最大目標と最低の合格ラインを決めておきましょう。じゃないと最大目標が達成出来ないと悟った際に、やる気がなくなり途端にペースが落ちてしまう可能性が高いです。(経験あり)
ハーフを1時間29分10秒で通過。
まだ余裕があり、24kmあたりから追い風を使ってペースアップをし後半のハーフは1時間25分32秒というネガティブスプリットでゴールし、サブ55達成という満足な結果で人生2回目のフルマラソンを終えました。
板橋Cityマラソンに向けたトレーニングを振り返ったまとめ
ジョグについて
ペースが速い以外は比較的にスタンダードなフルマラソントレーニングが出来たのではないかと思います。
ジョグをマラソンペース付近で行うことでマラソンペースの速度に慣れ、その速度帯での走技術の向上が期待できる。また強度が高い為、ジョグでランナーとしての様々な能力が向上出来るというメリットがあります。
ただし、ジョグをマラソンペースで出来るのはフルマラソンと短い距離(10kmや5000m)タイムの相関に差があるスピードタイプのランナーに限ります。じゃないとまずマラソンペースでのジョグは出来ないですし、出来たとしても強度が高すぎて故障のリスクが高いです。
※例えスピードタイプであったとしても走力が高くなるほどマラソンペースでのジョグは難しいです。
距離走について
42kmという距離を走るのに30km走だけでは不安が残ります。30kmから壁が立ち塞がるので、その壁を40km走で経験しましょう! それにはマラニックがおすすめです! そして40kmを走る為にはある程度の走力と、月間走行距離必要です。月間走行距離が少ない状態で40km走を行えば怪我のリスクも高くなる為、走行距離を伸ばしながら、20km、30キkmと走れる距離を段階を踏んで伸ばしていきましょう。
流し・WS
普段流しをしてないランナーの方がいれば、50m、80mくらいの短い距離から気持ちの良いスピードを出すだけでもいいので是非入れてみてください。きっと走力は向上します!
いかがでしたでしょうか?
まだまた至らないところが多い練習でしたが、市民ランナーを始めたばかりの頃にしては良いトレーニングを詰めてフルマラソンに望めたと思います。
これからもレースやトレーニング内容を紹介していきますので、よろしくお願いします!